寺院巡りをしながら考えたこと
Day13:承安铺(chenganpu)→ 正定(zhengding)= 16.5km
通りかかった橋から見たポツンとそびえ立つ木。
続いて、田園にポツンと置かれた自転車が粋。
今日は土日だからなのか、なぜか朝から三台もの車が立て続けに止まって、逆ヒッチハイクされた。天気もよく、目的地も近いし、何より徒歩の旅なので、丁寧に全て乗車を断った。しかし、三台目の車の人がどうしても乗せたいらしく、なかなか譲らないので、乗せてもらうことになった。
天宁寺 Tianning Temple built in 1108.
天宁寺という1108年からある古いお寺。
次に訪れた大きなお寺と庭園も併設した同じ通りにある二つ目の寺院、隆兴寺をじっくり歩いて巡った。
龍槐という寺院樹。
The detail inside the Longxing Temple.
日本のお寺の作りとどこか似ている。
中でも度肝を抜かれたのは、21.3メートルもある千手観音の像だ。
後ろからみた千手観音の腕。
歴史には詳しくないが、これだけ巨大な建築物と建造物をつくった過去の時代の中で、寺院がどれだけ権力と力を保持してたかが分かる。まるで今の時代の高層ビルとその中の巨大企業が、都会の力の象徴のように、過去の時代では宗教と寺院が力を持っていたのであろう。
いつの時代でも権力と力を持った人は、自分の力を誇示するために何かと大きなものを作りたがる。大勢の群衆を結集させ働かせて、時間をかけて作りあげる。力を持つ数少ない人と、力に従う数多くの人々。この世界をいま、どんな力によって支配されているのだろうか。
寺院を巡りながらそんなことを考えさせられ、たまには観光も悪くないと思いながら、今晩泊まる宿をこの街で探すことにした。僕は古い街並みが残る、この正定の街が気に入った。
最初に入った一軒目の宿で、しばらく部屋でくつろいでると問題が起きた。宿主が上がってきて、やはり外国人パスポートでは登録できないと言われ、この宿に宿泊できなくなってしまった。安宿は、基本的に外国人を泊めれる許可を持ってなく違法で罰金を課せられるため、仕方がないことだ。時間帯もすでに遅くなり、辛抱して他の安宿を探す気にもなれず、市内で唯一外国人が泊まれる高級ホテルに移ることにした。一泊120元(約2000円)まで値下げができた。日本で考えれば、ネットカフェ一泊分の料金で、結構いいホテルに泊まれるのだから、ちょっとお得感がある。