shiunからの手紙

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導かれる旅の出会い

Day 28:祁县(qixian)- 平遥(pingyao)= 18.8km

今日は6時36分に目を覚ました。8時半に旅館を出発し、まずは街の出店で朝ごはんを食べた。目的地まで約20kmの移動。腹もこしらえ、省道221を歩き出す。街を抜けると、緑いっぱいの田園風景が両脇に広がり、景色を楽しみながら前に進んだ。

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道端で大きな本の形をした石造物を見かけた。

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広がる緑の田園風景

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巨人に見える電線塔

イヤホンからマライヤ・キャリーを流しながら、ノリノリで歩いていると、一台の車が止まった。男女4人組の比較的若い人たちが乗った車に逆ヒッチハイクされ、自分は徒歩の旅をしていて北京から歩いてきたことを伝えると、突然道端での撮影会がはじまった。中国の観光客の一部はとにかく何でもかんでも撮りまくる癖がある。でも、少し有名人になった気分を味わえて、水も二本もらった。

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また音楽を聴きながら歩いていると、今度はトラックが大きなクラクション音を鳴らしながら前に止まった。そのままクラクションを繰り返し鳴らし続けている。追いついてトラックに近づくと、扉が少し開いて、地元のトラックの運ちゃんに事情を話すと、目的地の平遥方面まで乗せてってくれるという。まだ乗ったことのない中国式トラックの乗り心地に興味もあり、乗せてもらうことにした。

トラックは、ドッドッドッと音をたてながら上下に揺れて走り出した。乗せてくれたトラックの運転手の方は、両手でハンドルをしっかり握りしめてすごく真面目に運転する人で、奥さんから電話がかかってきてもすぐに切ってしまう。歩いて二時間かかる10kmほどの距離を、トラックであっという間に目的地の平遥近辺まできて降ろしてくれた。

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乗せてもらったトラック

平遥は山西省の中でも有名な観光地で、広い規模で中国の古い街並みが残っているため、海外からの観光客も多い。

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中国の古い建物が残る、平遥の街並み

街に入って少し歩いていると、チベットと書かれた看板がかかった一軒のお店を見つけて、気になって、横断幕をくぐり中に入ってみた。

小さなお店の中には、チベットの民族衣装や、装飾品が並び、一人の年配の女性の方がパソコンの前に座っていた。

チベットから彼女自身が運んできたモノを販売する傍、チベットへのツアー観光を仲介するお店を経営してる央宗(ヤンゾンさん)とすぐに打ち解けて、そのままお店の中に座り込み、話し始めた。ヤンゾンさんは、チベット民族の両親との間に生まれて、北京で育ち、チベットの文化をとても敬愛していて、チベットのこと、中国のこと、彼女の天真爛漫な人生を話してくれた。

その後、今夜泊まる宿も紹介してくれて、高めの外国人観光客料金ではなく、友達価格で中心街にあって外国人御用達のゲストハウスに泊まれることになった。そのままヤンゾンさんとの会話は続き、結局お昼から、夜の11時頃までずっと話しつづけた。

これまたすごく素敵な、気の合う方に出会え、彼女からの生きた情報も聞けて、チベットへの興味が湧いた。ヤンゾンさんとの出会いから、ぜひこの旅でチベットも訪れてみたいという気になった。

まるで導かれるかのように、次の旅の目的地へと出会いが連れていってくれる。


Total: 550.3 + 18.8 = 569.1km



しうんより