雨上がりはノンストップDAY
Day 32:张兰(zhanglan)→ 介休(jiexiu)= 20.6km
雨の音を聞きながら、寝ては起きてを繰り返し、7時2分に起き上がった。一昨日の夜から降り続けて足止めを食らった大雨は、今朝になっても小雨となって止まず、ようやく8時頃になって、朝ごはんを買いに出かけて戻ると雨は止んだ。昨晩は何も食べずに寝たので、買ってきた焼きたての甘い烧饼を二つペロリと食べて、旅店を出発した。
まだ雨が上がったばかりの濡れた道路を歩き出す。次第に天気は回復し、太陽も雲の間から顔を出した。
丸一日降り続けた雨は、洪水となって橋の下を流れていった。
雨の日と、雨が上がったばかりは歩きづらい。なぜなら、なかなか15kgのザックを下ろして休憩できるよい場所が見つからず、そのまま歩き続けるしかない。さらに今日歩いた省道221の一帯は、モクモクと煙を吹き出す工業地帯で空気も悪かった。
あちこちの煙突から吹き出す、白く大きな煙雲。
歩いてきたすぐ右手には鉄道が通っている。
結局休むところは見つからず、空気が悪い地帯を早く通り過ぎてしまいたくて、午前中に休まず歩き続けた結果、お昼過ぎには目的地の介休市内に辿り着き、午後1時半には旅館にチェックインできた。
実は明日、北京から親族が僕に会いに、この街まで新幹線で来てくれることになっている。なので、明日は一ヶ月ぶりに家族団欒のひと時を過ごす予定だ。
今日を歩き終えて、ここまでの総歩行距離が600kmを越えた。
新幹線で半日の距離を、僕は一ヶ月かけて歩いてここまでやって来た。今の時代に人々は、飛んだり、海の上を走ったり、高速に移動できるようになった。
しかし、僕はあえて自分の脚で時速5kmで移動する旅を選んだ。
そして、これから先も一歩一歩、人生の旅を味わいながら歩んでゆく。
Total: 592.4 + 20.6 = 613.0km
しうんより