中国徒歩横断の旅・第二章の幕開け
Day 69:西安(xian)- 大王镇(dawangzhen)= 37.0km
今日から中国徒歩横断の旅、第二章が幕を開けた。
旅がはじまる前の当初の予定では、北京から西安に到着後、西へシルクロードの道を辿る予定でしたが、シルクロード奥地のこれから迎える冬場の厳しい寒さと全くひと気のない地帯が続く西ルートを断念し、西安から南へ下り、陕西省(西安)- 四川省(成都)- 云南省(昆明)を目指す南のルートに軌道修正をした。
北京から雲南省まで中国を縦断する。
この旅を三章に分けると、
まずは、北京から西安までの第一章。
一週間に渡る西安滞在明けの今日は、朝7時頃に目を覚まし、荷物をさっと整理して、朝ご飯を食べて、9時前にお世話になった友達のお婆ちゃん家からスタートした。
今年85歳の元気なお婆ちゃんが玄関まで見送ってくれて、出発前、これから一緒に歩く友人のZeeと三人で記念に一枚撮った。
今朝はまず西安市内を東から西へとひたすら歩いて移動する。
歩き出して2時間ほどで10km歩いて、いいペースで西安の西側までやってきて、カフェで奶茶(ミルクティー)を飲んでいちど小休憩を挟んだ。それからまた歩き出して間もなく、今度は美味しそうな出店が並ぶ通りを見つけて、ちょうどお昼時だったため、お昼ご飯をここで食べることにした。
日本でいう、トマト風味のピリ辛焼きうどんを注文して、結構美味しかった。
お腹をいっぱいに満たし、さらに初日という緊張感もあり、二人とも体力はまだ十分に温存できていて、そのまま今日の目的地まで一気に歩いていった。
徐々に、大都会で人も車もノイズも多い西安市内から遠ざかり、静けさを取り戻した郊外まで歩いてやってきた。
郊外の壊された建物の瓦礫の前で立ち止まる老人。
都会の波が、ここまでやってきているのかもしれない。
ふと歩きながら、自分一人で北京から歩きはじめた日のことを思い出した。今日と同じように、北京の中心部を東から西へとひたすら歩いた初日。北京に比べ、規模が小さい西安では、思ったより早く市内を通り抜け、朝から20km歩いて、今日の目的地に午後2時にはたどり着けた。
今日から一緒に歩きはじめた友人のZeeを心配し、20kmとまだ比較的楽に歩ける距離を設定した。しかし、早く着いたので予定通り今日はここで泊まるか、先に進むか、二人で話し合った結果、まだやる気に溢れる友人は、普段僕が一人で歩く距離を歩けるか試してみたいと言い、さらに17km追加して歩行を進めることになった。
次の泊まれそうな街を目指して、出発。
当面の目的地である中間地点の汉中までが359kmと、成都まで916kmの標識。
もうこの数字にも慣れて、毎日一歩一歩確実に刻んでいげばたどり着くという常識になった。
途中でトラックの事故現場に遭遇した。
午後からは国道108に入り、それぞれのペースで歩いた。
一人歩きから二人歩きになって、モチベーションもあがり、友人を先導し、どんどん前に進んでいった。
歩くのが辛くなってきてから、道端に落ちていたタバコの箱を蹴って遊ぶゲームを発見し、ゲームに夢中になっている間しばし歩く足の痛みを忘れられた。
夕方6時までかけて、目的地の街,大王镇までやってきた。
街に入って、一軒目のホテルで悩んだ末泊まることにした。友人のZeeが奥の椅子に座って疲れ果てている姿をみて伺える。
初日から37.0kmずつ歩いて、友人のZeeはよく頑張って歩ききったと思う。結構なハイペースで、このままだと体力が持たなさそうなので、明日は少し歩行距離を減らして歩いていく。
辛い時には分かち合い、楽しい時は二倍になる二人の歩き旅の初日を味わった。
Total: 1171.9km
しうんより