裏山を登り、自然の絶景がひろがる亚丁への裏道入門を果たす
Day 140:香格里拉镇(xianggelilazhen)- 亚丁村(yadingcun)= 25km
昨晩ずっと停電が続いていたのだが、夜中に電気が戻り、突如部屋の明かりが点灯し眩しい光によって起こされた。
中国に来て、日本の快適なネット環境を本当に羨ましく思うようになった。中国で頻繁に使うアプリを見るためには、まずVPNに接続しなきゃいけないし、月々のパケット使用量に限りがあるのが当たり前な中国では常にどれだけパケットを使ったかチェックしなくてはならない。ネットの壁(グレート・ファイヤーフォール)を毎度飛び越える必要がなく、月定額で高速のインターネットが使い放題の日本が実に羨ましいかぎりだ。
iPhoneをいじって夜更かしをしてしまったものの、朝はいつも通りの7時頃に起きた。
今日は亚丁という自然の絶景が広がる観光地区に裏道入門を敢行し、270元もする高いチケット代を一切払わないで中に入れる抜け道を、シャングリラ街で宿泊した国際ユースホステルの店長から教えてもらった。その裏道は、ホステルの裏にある山を登り、チケット検問所を通らずして観光地に入るという冒険道にワクワクした。
それに今日は一人ではなく、ホステルで同じ部屋で仲良くなった自転車の旅人で友達のYPと一緒に裏道入門に挑戦する。
朝ごはんをしっかり食べて、裏道を教えてくれた店長に再度ルートを確認し、朝9時から裏山に入りこみ登山をはじめた。
今日は友人のYPが、一人の時はなかなか撮れない僕が歩く姿をたくさん写真に収めてくれたので、ぜひ一緒に紹介させていただきたい。
朝出発前にホステルで友人YPとのツーショット。
ホステルの裏山。この山を登り、山の向こう側を目指す。
山の小道に沿って登っていく。
裏山から見たシャングリラ街の景色。
標高が高い地域での20kg以上の荷物を背負っての登山は、やはりキツく、すぐに息が上がりはじめた。途中でそんな僕を見かねてYPが軽装備な自分のバックを僕に預け、20kg以上ある僕のバックパックを代わりに長い区間背負ってくれた。
一度決めたら最後までやり抜く気力を持った友達思いで信頼できるいい友を持った。
裏山を一時間かけて登り、山頂の平地に出たと思ったら、その先の山林を越えていかねばならず、さらに一時間半かけて山林地帯を切り抜けていった。
朝9時から11時半までかかって、裏山に次もう一山越えて、観光地区内にある小さなチベット族の集落にたどり着いた。ここで30分のお昼休憩を取り、揚げパンとリンゴを一人一個ずつかじって足りない分はお菓子で賄った。
正午12時から観光地区内の車道を目指し、再び歩き出した。ここまでの山登りで足はすでに疲れ出していたが、まだまだ道のりは長く、車道に歩き着くまでにまた一時間ほど急斜面な山道を登りきってようやく車道に出ることができた。
ここからはホステルの店長いわく、ヒッチハイクで観光名所までいけるとのことだったが、なんせ車数は少なく、ほとんと車は通らなかった。また正式にチケットを買って入った人はシャトルバスに乗り込んで移動し、そのシャトルバスは何度も車道を通りがかったが、それに乗ることはもちろんできない。結局午後は3時間歩いて、通った車はたったの数台で、僕たちを乗せてくれる車は目的地到着間際まで現れなかった。
最後の最後に拾ってくれたのは、チベット族の人で、歩いていた僕たちに「チケットは買ったのか?」と聞かれて、素直に買わずに歩いて入ってきたことを告げると、あと5, 6キロ先の本日の目的地である亚丁村まで乗せてくれた。さらに宿も紹介してくれて、思っていたより安く一部屋100元の一人あたり50元で今夜の宿泊部屋が決まった。
丸一日ハードな山道を歩いて、夕暮れ時にはすでに二人ともお腹はぺこぺこ。晩飯には、同じ宿に宿泊してご飯を食べていたグループに誘われ、一緒に晩飯をお腹いっぱいに食べれた。
実は、いちど亚丁に裏道入門できれば、中ではチケットの検査はなく、シャトルバスにも自由に乗ることができることが後から判明した。
広すぎる観光地区を歩いて移動すれば、観光名所にたどり着く頃には日も暮れてしまうため、明日は特別に無料のシャトルバスに乗って移動してから、歩くことになりそうだ。
ここから雲南省のシャングリラまでスマホの地図には乗っていないイレギュラーな道を数日行くことになる。また今までiPhone5sで愛用してきた万歩計アプリ"Walker M7"が、iPhone5cでは使えないため、これまでのように正確にどれだけ歩いたか記録するのが難しくなってしまった。
徒歩は時速5キロで変わらないため、地図で歩いた距離を確認できない場合は、「歩いた時間x時速5キロ」でどれだけ歩いたかを算出する。
今日は無事亚丁への裏道入門を果たし、運良く拾われ、いい宿にも巡り会えた。
明日は、亚丁観光地区内のいくつかの観光名所を巡った後、そのままシャングリラに向け歩行前進していく。
Total: 2376.0km
しうんより