40°の高温から避難
Day 43:赵康(zhaokang)- 新绛(xinjiang)= 14.4km
今朝は5時のアラームで起きれた。日の出前に起きて、次第に明るくなっていく空を見ると、一日が始まる瞬間に立ち会えた気がして少し得した気分になる。宿主が6時ちょっと過ぎに起き出して、そのタイミングに朝一で旅館を出発した。
朝登りはじめた太陽
朝日の木漏れ日がさす道を歩いてゆく
ほとんどの人が電動、もしくは石油で動く自動車に乗る中、人道の三輪車を漕ぐお婆ちゃんがゆっくりと、歩く僕の横を通り過ぎていった。
好調なペースで歩いていると、今日の逆ヒッチハイクのご縁が巡ってきた。
レンガを車の後ろいっぱいに積み込んだ三輪車が止まり、はじめは地元の方便で話しかけられ、標準語で答えると「地元の人じゃないんだ」と言われ、乗せていかずに走り去るのかと思いきや、乗せてもらえることになった。
このレンガを運ぶ専用の三輪車を運転するのは、自分より2歳年下の24歳の同年代で、イケメンで長身の男の子だった。話を聞くと、彼は22歳で結婚して、10ヶ月になるお子さんもすでにいるそうだ。村では結婚が都心よりさらに早く、日本と比べると平均結婚年齢が中国では23~25歳といったところだ。
もし自分が小さな村で生まれ、今とは違った畑、環境で育ったなら、どんな自分になるだろうか。
違う環境で生まれ育った同年代と短い乗車の中で、印象に残った彼の一言がある。
「もし僕が君の条件があっても、歩く旅はしないだろう」
同じ環境で生まれ育っても、個性は人それぞれで違うということだ。
それから順調に歩数を重ね、9時には目的地の街,新绛县(xinjiang)に到着した。今日の予報では最高気温が38°に達して、高温警報も出ているため、この街に留まり、朝早くに着いたので、まず街を少し観光してから旅館を探すことにした。
市内の有名観光地で、この街のシンボルでもある「龙兴寺」は補修工事のため、中には入れなかった。
続いて訪れた、龙兴寺と同じ道沿いにある「天主教堂」。天主教は中国のローマ•カトリック教の呼称。1937年から1943年にかけて建てられ、戦時中いちど壊された後に修復された。中国の四大ゴシック式教堂として有名だ。
聖堂の中の様子
教壇上に飾られた絵画
面白いのは、西洋の神の周りに、二人の天使が中国人顏だ。
ちょうど聖堂内を歩き回っていると、聖堂の様子を見に来たシスターと出会い、聖堂を案内してもらえた。話を聞くと、彼女はすでに12年間修道女として誓いを立て、自身が選んだ生き道を誇りに思い、強い信念を持った優しい方だった。
それからさらにもう一箇所有料の観光地を訪れたが、軽く騙された気分になった。園庭内は、整備されてなくて荒れ放題でぶらっと一周歩き回って後にした。
居園池と呼ばれる池の真ん中にある歴史ある古い建造物もかなり痛んでいた。
園内から見た街の景色に、左手に天主教堂の二つの柱と、右手に龙兴寺のお寺の塔がちょこんっと見てる。
ここでもう暑さに耐えかねて、旅館を探して、今日はもう歩かずに高温から避難することにした。
午後には気温がさらに上昇し…
40°を越えた。。
今日はこの高温の中、午後には歩かない選択をしてつくづくよかったと思う。
Total: 789.8km
しうんより