shiunからの手紙

Live different.

インドでは「YES MAN」ではなく、「NO MAN」になって自由を勝ち取れ

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プシュカルの聖なる湖で沐浴を体験。
 
インドに来て早五日目。
充実した日々はあっという間に過ぎていく。
 
いまは砂漠があるラージャスタン地方のさらに奥地、西へと足を伸ばしている。
昨日はジャイプルから車で3時間ほど移動し、デリーから400kmほど離れたヒンドゥー教の聖地、プシュカルという静かな町に到着した。町には400の寺院があるといわれる。
 
この数日間で徐々にインドに慣れはじめ、最初はかなり身構えていたところもあったが、自分だけでホテル周辺の近辺を散策してみたり、昨日はガイドも、勧められたアクティビティーも全部断って、自分たちだけでプシュカルという街を歩いて巡った。
 
というのも、ツアーがはじまって最初の三日間は、観光地に着くとガイドに連れられて観光地をまわり、それが終わると今度はお土産やら宝石屋といったお店に連れていかれるのが嫌になってきてしまったからだ。
もちろん、強制的に何か買わされる訳ではないが、それでもお店に入れば、押しが強い商人が多く何度も断らないとお店を後にすることはできない。
またガイドの人からはチップを期待され、もうすっかりお金疲れしてしまった。ガイドの人たちにとって、観光客から受け取るチップが給料みたいなものだから、そりゃ必死になって「ハッピー」にしていいチップをねだるのは分からなくもないが、こちら側だって長期間インドに滞在するから、ただでさえ減っていく旅行費を簡単に削りたくはない。
 

街を歩けば、あちこちから話しかけられる


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観光地や、街を歩けばとにかく色んな人から声をかけられる。

「これを買わないかー」だとか「どこから来たんだ?」、「ジャパニーズ?」とか「お金を恵んでくれ」と四方八方から話しかけられる。

いちいち全部に構ってると前に進めないし、一旦少しでも興味がある素振りをこっちが見せるもんなら、ずっと後を追って詰め寄ってくる。

そのため、最初っから「NO!」ときっぱり意思表明をすることが大事で、目も合わせないで無視するとすぐに諦めてくれる。
 

自分がいやなことには、最初から「NO!」と明確な意思表明をする


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昨日はいつものように車に乗り込み、一日滞在したジャイプルからプシュカルへと移動し、街に到着するとまず最初に連れていかれたのはキャメルライディング(ラクダ乗り)を斡旋するお店だった。

でも、もうこの三日間でガイドやこういったさらにお金が発生するアクティビティーに疲れて切ってしまったので、「No, thank you.」と断った。

それでも「いくらなら参加する?」と言って食い下がってくるから、「もうお金の問題ではなくて、自分たちで自由に動きまわりたいんだ」と断り続けると諦めてもらえた。

今の時期はまだ暑くて観光客は比較的少ないため、大事なお客を取り逃したくはないのだろう。
 

日本人独特な曖昧な表現は避ける


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日本人の話し方は曖昧で、意思表明がはっきりしないところがある。それが「和」の精神、自分より「和」を大事にしようとする日本人が持つ独特の話し方につながる。

たとえば、何か聞かれた際に日本人がよく使う「あー、どっちでもいいですよ」って自分では決断せずに相手に決定権を委ねている。

でも、そんな意思表示がない話し方ではインドや海外では通用しない。こちら側が隙を与えればつけこまれる。

だから、シンプルに最初から「NO」と言ってしまった方がいい。

日本人がインドにしばらく来れば、しっかりと自分の意思表明がいやでもできるようになるだろう。そうしないと、インドではやっていけないからだ。
 

旅にはお金を使わなくても、楽しみがいっぱいある


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なので、昨日はガイドはつけず、勧められるアクティビティーにも一切参加せず、自分たちでプシュカルの街をぷらぷら歩きまわることにした。

街の中心には沐浴できる湖があり、子供たちや大人も水遊びを楽しんでいた。
湖のまわりでジモティーに混ざって屯っていると、子供から「一緒に写真を撮りたい」とお願いされた。それをきっかけに地元の大学生と知り合い、子供たちとも仲良くなり、ぼくたち日本人との撮影大会がはじまった。
日本人が大好きなピースサインをすると日本人らしさが出て喜ばれる。

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子供たちはとにかく元気で、いたずら好きである。とにかくいつまでも絡んでくる。

せっかくだから現地人に混ざって、インドでの沐浴も初体験。すると「日本人が来たぞー!」と子供たちは喜んで大騒ぎ。
「一緒に写真撮ってー!」とせがんでくるからもう有名人になった気分だ。

灼熱の日差しの中、湖に飛び込むと冷んやりとしてとっても気持ちがいい。まさかガンジス川に行く前に、プシュカルという街で沐浴体験できるとは思ってもいなかった。

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「街のサイズ感は決して大きすぎず小さすぎず、まわりは山に囲まれていて、街の中心には湖がある」どうやらこれがぼくの好きになる街の黄金比のようだ。

沐浴の後には、町を見下ろすようにそびえ立つ町中から歩いて一時間ほどの三角の小高い丘へハイキングに出かけ、その丘からプシュカルの街並みを一望でき、頂上で夕日が沈むまで静かに夕焼けを眺めつづけた。

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「NO」と明確な意思表明をすることで、自由を勝ち取った一日となった。



しうんより